メールってどんな仕組み?ざっくり解説

IT

「パソコンやスマホは直接、メールを送受信する機能はありません」と言われたら「えっ?」っとなる人は多いでしょう。
以前の私がそうでした。
特にスマホは電話機のイメージがあるので、その機器が送受信していると思っていました。

いったいどういうことでしよう。知りたくなりますね。

そこで今回、電子メールの仕組みについて解説します。
ざっくりですが、分かり易くポイントを絞ってまとめます。

電子メールの送受信

電子メールの送受信は、パソコンやスマホが直接行なう機能はありません。

送信側と受信側のデバイス両者間で電波を飛ばし合っているわけではないのです。

パソコンやスマホが実際にしているのは、メールを送信する指示をメールサーバーにしたり、メールサーバーに受信されているメールをダウンロードしたりということだけです。

メールには、メーラー(電子メールソフト)を利用する方法とWebメールを利用する方法があります。

※ここでのメーラー(電子メールソフト)は狭義のメーラー(電子メールソフト)を指す
※広義にはWebメールもメーラー(電子メールソフト)と言われる

メーラー(電子メールソフト)の送受信の仕組み

メーラーとは、OutlookやWindowsメールのことです。
電子メールソフトの別名です。
パソコンやスマホに電子メールソフトウェアをインストールして使います。

※ここでのメーラー(電子メールソフト)は狭義のメーラー(電子メールソフト)を指す

メーラーの仕組みは
・送信は、作成したメールの送信指示を送信メールサーバーにする
・受信は、メーラーを起動したときに受信メールサーバーにある新着メールをダウンロードする
となります。

使うための初期設定で
・IDとパスワードを入力
・送信メールサーバーと受信メールサーバーのアドレスを入力
することが必要です。

パソコンやスマホは直接、メールを送受信する機能はありません。

メーラー(電子メールソフト)でメール受信する2つの取り決め

メーラーでメール受信する取り決めは2つに分かれます。

※ここでのメーラー(電子メールソフト)は狭義のメーラー(電子メールソフト)を指す

POP3とIMAP4と言います。
※Post Office Protocol 3(ポストオフィスプロトコル3)の略
※Internet Message Access Protocol 4(インターネットメッセージアクセスプロトコル4)の略

POP3は

・受信者のPOPサーバーにある新着メールを利用者の(パソコンやスマホの)メーラーにダウンロードされる
・受信メールは、オフラインでも(パソコンやスマホの)メーラーで見れる
・受信メールは、一定期間後にPOPサーバー内から削除される
といった取り決めです。

メーラーで自分の受信トレイのメールを削除したり移動したりしたときは、(パソコンやスマホの)メーラー内で行なっていることなので、POPサーバー内のデータはいじられていないことになります。

注意点として
・新規のパソコンやスマホにメール設定するときは、データ移行しないと過去のメールが見れない
・パソコンやスマホが故障したら、POPサーバー内にデータがないので、過去メールの復旧ができない
ということがあります。

IMAP4は

・IMAPサーバー内のデータと(パソコンやスマホの)メーラーとの同期がされる
・IMAPサーバー内のデータを(パソコンやスマホの)メーラーで見れる
※IMAPサーバーの中に入っていって、その場でメールを見るイメージ
※過去のメールは、設定によってはオフラインだと(パソコンやスマホの)メーラーで見れない場合がある

といった取り決めです。

メーラーで自分の受信トレイのメールを削除したり移動したりすると、IMAPサーバー内のデータもいじられます。

特徴として
・新規のパソコンやスマホにメール設定するときは、過去のメールが見れてデータ移行の必要がない
・パソコンやスマホが故障しても、IMAPサーバーにデータがあるので、過去メールは消えていない
ということがあります。

SMTPについて

ついでにメール送信する取り決めについても触れておきます。
メール送信する取り決めはSMTPと言います。
※Simple Mail Transfer Protocol(シンプルメールトランスファープロトコル)の略

SMTPは

・送信指示した送信メールは、送信者のSMTPサーバーから受信者のPOPサーバーへ送信される
・送信メールは、SMTPサーバーに保管される
といった取り決めです。

Webメールの送受信の仕組み

Webメールとは、Gmailや Yahoo!メールや Outlook.comのことです。
ブラウザを使ってメールサーバーにアクセスします。
電子メールソフトウェアを使いません。
※ウェブブラウザ以外のソフトウェアのインストールが不要ということ

Webメールの仕組みは
・ブラウザ(EdgeやGoogle Chrome)でIDとパスワードを入力
・GmailやYahoo!メールサーバーの自分のアカウントにアクセス
・受信メールを閲覧
となります。
※普段から使ってるデバイス(パソコンやスマホ)ならブラウザを立ち上げるだけ

そのウェブブラウザ上で
・送信メールの作成
・送信メールを送信
できます。

Webメールは、ウェブブラウザを使い、メールサーバーを見に行きます。
見るだけではなく、ウェブブラウザ上で自分の受信トレイのメールを削除したり移動したりできます。
これらの操作は、メールサーバー内のデータを直接いじっていることになります。

Webメールは、ウェブブラウザでメールサーバーに直接アクセスするので、インターネット環境があるパソコンやスマホからアクセスできます。
このことは、環境さえあればどのデバイスからもログインできることを意味します。
複数端末持ちの方には便利な仕組みです。

まとめ

メーラー(電子メールソフト)とWebメールの違いを浮き上がらせました。
メーラー(電子メールソフト)でメール受信する2つの取り決めを知ることも理解のポイントです。

※ここでのメーラー(電子メールソフト)は狭義のメーラー(電子メールソフト)を指す

電子メールソフトでは、パソコンやスマホに電子メールソフトをインストールしたり初期設定したりする必要があります。
基本的に電子メールソフトの設定をした端末でしかメール送受信ができないというデメリットがあります。

Webメールでは、手間のかかるメール設定をする必要がありません。
インターネット環境さえあれば、どのパソコンやスマホでもウェブブラウザ上でメール送受信ができます。

電子メールの仕組みはまだまだ奥深いです。
理解に必要なポイントが多いので、ここでは要点を絞って箇条書きにしました。

基本的な仕組みと全体像を理解しておくことは、今後ますます必要になると思います。
初期設定のときはもちろんですが、トラブルの発生に対処するときも前提知識となります。

とりあえず、メールの仕組みの輪郭が見えたのではないでしょうか。

この記事が参考になれば幸いです。

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