コンピュータと周辺機器が連携するのにデバイスドライバが必要です。
今回は、デバイスドライバの概要を押さえておきたいと思います。
デバイスドライバとは
デバイスドライバ(device driver)は、コンピュータの装置や周辺機器などをオペレーティングシステム(OS)が制御するためのソフトウェアです。
単にドライバとも言います。
基本的に利用者が直接操作することはありません。
OSの一部として取り込まれ、その機能の一部として動作します。
デバイスドライバは、デバイスの制御方法をOSに伝えます。
そこではじめてOSがデバイスを使用できるようになります。
例えば、プリンターのドライバは、コンピュータの指示を、そのプリンターが受け取れるかたちに変換し、プリンターが動作できるようにします。
プリンターなどは、専用のドライバ(個別ドライバ)が必要で、製品に付属するCD-ROMやメーカーサポートサイトにアクセスしてインストールします。
対象のパソコンが設計されたとき、そのプリンターは存在しなかったので、単に接続しただけでは使えないからです。
デバイスドライバとは、デバイスを使うための説明書と言えます。
専用のドライバが要らないものや要るものなど
マウスやキーボードなどは接続したらすぐに使えますが、これは最初からパソコンがそれらの仕様を知っているからです。
これらは機能や性能が大きくは変わらないので、共通した仕様書があれば済みます。
パソコンにはOS標準ドライバというものが入っていて、Windowsであれば、WindowsOSが認識できるデバイスがあります。
ただこれは、最低限の機能しかありません。
専用のドライバが要らないもの
以下のような汎用的なデバイスならOS標準ドライバで動かすことができます。
・標準マウスやキーボード
・USBメモリ
・デジタルカメラやWebカメラ
・スマホ(画像を見る)
標準ドライバは基本的な機能をサポートするものです。
そのため、応用的な動作の対応はできません。
専用のドライバが要るもの
標準ドライバでは対応できない高機能なデバイスを動かすには専用のドライバ(個別ドライバ)が必要になります。
例えば、以下のようなデバイスです。
・高性能マウスやキーボード
・Wi-Fi機器
・プリンターやスキャナ
「ドライバが必要」という場合、専用のドライバのことを指します。
プリンタードライバはその代表的な例です。
プラグアンドプレイ(Plug and Play)
PnP(Plug and Play)は、各種の設定をOSが自動的に行う機能です。
初めてデバイスをパソコンに接続したとき、ドライバのインストールを自動で行ってくれます。
PnPは、文字どおり「差し込んですぐに使う」の意味です。
ドライバが自動でインストールされるため、ユーザーはデバイスドライバの存在を意識する場面がなくなっています。
意識せずにドライバがインストールされることで、「ドライバレス」と呼んだりします。
ただこれは、ドライバがコンピュータ内に存在しないという意味ではありません。
あくまでも、ユーザが意識して自らドライバをインストールする必要はない、というだけです。
さいごに
最近のパソコンには、最初からたくさんのドライバが入っています。
音楽を聴いたりするのにいちいちドライバをインストールなどしません。
当然ながらこれにもドライバが使われています。
画面の表示、DVDドライブの作動などにも使われています。
ドライバは、WindowsOSに初めからインストールされているものだけでなく、 パソコンメーカーが自社製品にインストールしているものもあります。
また、PnP機能による自動インストールもあります。
パソコンには多くの集積回路が搭載されています。
この中に様々な機能が実装され、それらひとつひとつにドライバがあります。
そして、これらのドライバはあらかじめインストールしてあります。
パソコン購入後に自らインストールするドライバは、プリンターなど数えられる程度です。
デバイスドライバの全体像を知っておくと、トラブルなど様々な場面で役立つと思います。
参考になりましたら幸いです。