モバイルバッテリーの機内持込みが厳しくなりました。
リチウムイオン電池を使っているのはスマホも同じですが、制限されるのはモバイルバッテリーだけです。
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モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて
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モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて
モバイルバッテリーに発火が多いということですが、それはなぜでしょうか?
ここでは、モバイルバッテリーとスマホの周辺事情を紹介していきます。
スマホの内蔵バッテリーの安全性
スマホの方は、安全性を高める工夫がされています。
制御システム
スマホは、バッテリーを管理するための専用チップを搭載しています。
本体が熱くなると、システム側で処理速度を落としたり、充電を強制停止したり、制御する仕組みがあります。
また、スマホ本体、充電器、ケーブル間で通信を行います。
その時々のバッテリーの状態を感知し、最適な電圧と電流をやり取りする仕組みもあります。
強固な筐体(ケース)
スマホは、頑丈な金属フレームやガラスで守られ、落下時の衝撃が直接バッテリーに伝わらないように工夫されています。
一方、モバイルバッテリーはプラスチック製の安価なケースが多く、安全面の配慮は薄いといえます。
また、多くのスマホは防水防塵仕様で、湿気やホコリが内部へ入ることを防止しているので、基板ショートを起こさない構造になっています。
製造メーカーの品質管理
大手スマホメーカーは、過去の事故事例をもとに、品質基準を設けています。
圧壊試験、加熱試験、過充電試験など、厳しい条件でテストを繰り返しています。
その品質基準は、モバイルバッテリーよりもはるかに厳しいといえます。
モバイルバッテリーも電気用品安全法の認証(PSE)対象ですが、スマホはさらに電波法や電気通信事業法など、多くの認証をクリアしなければ販売できません。
モバイルバッテリーに発火が多い理由
モバイルバッテリーの発火が多い理由は、使われているリチウムイオン電池の性質と、その扱い方にあります。
内部ショート
電池の内部は、プラス極とマイナス極を仕切る「セパレーター(絶縁体)」という薄い膜があります。
何らかの理由でこの膜が破れ、プラスとマイナスが直接触れてしまうと、一気に電流が流れて発熱し発火します。
主な要因は以下になります。
・落下、圧力
・物が刺さる、強い衝撃、内部に物が入る
・製造工程の異物混入
また、夏場の車内など高温になる場所に放置すると、内部の化学反応が加速します。
その結果、セパレータが溶けることもあります。
熱暴走
リチウムイオン電池には、一度熱が出始めると止まらなくなる「熱暴走」という性質があります。
内部ショートなどで一定の温度を超えると、内部の材料が分解を始め、自ら熱を出し続けます。
これにより、内部は次々に燃え広がり、煙や炎が噴き出します。
・温度の上昇
・化学反応の加速
・ガスの発生
こうした流れで限界に達し、発火したり爆発したりします。
制御回路の故障
通常、モバイルバッテリーには「これ以上電気を入れない」ように制御する基板が入っています。
ただ、制御回路が不十分な製品もあり、安価な物ほど故障しやすいといえます。
また、長年の使用や湿気で回路が壊れ、異常発熱を起こすこともあります。
モバイルバッテリーは、より安全なものを選びたい
メーカー品ではない製品が多いことも、モバイルバッテリーに火災が多い要因のひとつです。
同じようにリチウムイオン電池を使っていても違うのには理由があります。
メーカーが、設計・製造・品質管理に責任を持つことはあたりまえです。
しかしモバイルバッテリーのメーカーには、歴史もなく聞いたこともない会社もあります。
なかには委託生産の会社もあります。
生産工場を保有しないことで、会社の資本金は低く、扱う製品も安価だったりします。
そうした企業は、技術力も品質の管理力もないでしょう。
品質管理が行われていない中小の中華製が多数流通していて、なかには容量詐称が行われている製品もあり信用できません。
本来、素材レベルから厳重な品質管理が必要ですが、中国メーカーでは疎かになっています。
顧客の視点での物づくりに関心が薄いことも問題ありです。
より安全なものを選ぶには
より安全なものを求めるなら、メーカー品を選ぶことが大切です。
メーカー品とは、自ら企画・設計し、製造工程に責任を持っているメーカーのことです。
製品を購入する際は、その会社のホームページを確認してみるといいでしょう。
自社工場がない、社員数も少ないでは、何かあっても顧客対応は期待薄でしょう。
そのような会社は、ホームページにサポート情報すらありません。
おわりに
モバイルバッテリーの機内持込みが厳しくなりましたが、制限されるのはモバイルバッテリーだけなのはなぜか?という疑問から記事をおこしました。
現象としては、単にモバイルバッテリーに発火が多いから、というのが理由です。
しかし、ここではそれを扱う企業の在り方に言及しました。
この状況は、昭和の時代の規制も指導もなく何でもありの頃に似ていると感じます。
電化製品はよく壊れましたが、叩けば直ることもあった時代です。
モバイルバッテリーの火災は、社会が注目し始めています。
業界が自ら成熟していくか、規制が増えて社会問題がさらに拡大するか、今後にかかっていると思います。
参考になりましたら幸いです。
