キーボードの「CapsLock」と「NumLock」は必要でしょうか?
・NumLockはオンでテンキーとして使う
といった使い方をしている方が多いと思います。
こうした使い方なら、これらのキーは存在する理由がないかもしれません。
他の物を見渡すと、古い物や機能はどんどん消えています。
なのに「CapsLock」と「NumLock」キーは残っています。
今回は「CapsLock」と「NumLock」についての背景など確認してみます。
「CapsLock」とは
CapsLockの役割
アルファベットの入力で、大文字と小文字の入力を切り替えるキーです。
Shiftキーを押しながらCapsLockキーを押すことで有効無効が切り替わります。
キーボードでアルファベットを入力すると、通常(CapsLockが無効)なら小文字で入力されます。
大文字を入力するには、Shiftキーを押しながらアルファベットのキーを押します。
CapsLockが有効の場合は、この入力が逆になります。
一般的な使用ではアルファベットの大文字のみを打つことはないので、あまり使用しないキーになっています。
CapsLock(キャプスロック)の意味
CapsLockはキャプスロックと呼びます。
Capsは、Capital letters(キャピタルレターズ)の略で大文字の意味です。
Capital lettersをLockするので、大文字入力に固定する意味になります。
「NumLock」とは
NumLockの役割
テンキーの用途を切り替えるキーです。
テンキー付きキーボードで有効にしていると、テンキーは数字入力の役割になります。
無効の場合は、カーソルキーの役割になります。
コンパクトキーボードでは、文字キーの一部にテンキーの機能を持たせることで、NumLock機能を使えるようになっています。
NumLock(ナムロック)の意味
Numericはナムロックと呼びます。
Numは、Numeric(ニューメリック)の略で数字の意味です。
NumericをLockするので、数字入力に固定する意味になります。
「CapsLock」の背景
CapsLockキーが生まれたのはタイプライターの時代と言われます。
タイプライターのキーは重く、大文字と小文字を入れ替えるShiftキーを押すのは小指に負担がかかります。
タイプ書面はタイトルやトップページ等の大文字が長く続く部分があり、続けて英大文字を打つとなると大変です。
そのため、改善が望まれていました。
そうした背景で登場したのがCapsLockキーです。
CapsLockにより、大文字と小文字の打ち込みをロックする仕組みとなったのです。
CapsLockキーはその後、PCの時代になっても残り続けます。
PCならキーは重くありません。
そのため、もはや登場時の理由は当たらなくなっいます。
この機能の利用者が減っているにもかかわらず、CapsLockキーは残っています。
それは、大文字と小文字を別物として区別される場合に利便性がある、ということのようです。
用途によっては必要性があるということでしょう。
「NumLock」の背景
NumLockキーは1980年代前半に、IBMがカーソルキーのないキーボードを発売したことに始まります。
NumLockキーにより、テンキーがカーソル移動としても使えるようになりました。
その後、カーソルキーが独立して存在するキーボードが主流となります。
そうなると、NumLockを無効にして使うカーソルキーの役割は小さくなりました。
しかし、NumLockキーは互換性を保持する必要性があるとして残されました。
互換性保持のために、テンキーとカーソルキーを兼用すること、NumLockキーで切替える仕組みは継承されています。
まとめ
筆者はタイプライターを使ったことがあります。
パソコンに変わる直前の頃ですが、業務で数年ほど英文レターの作成に使いました。
その頃を思い出しつつこの記事を起こしました。
パソコン作業時、「CapsLock」と「NumLock」キーは、うっかり間違って押してしまうと面倒です。
いっそのこと、ない方がよいと考える向きもあるでしょう。
当初の役割を終え、利用場面が減っているとはいえ、現在まで残っているのは理由があることが分かります。
その機能本来の役割を紐解いたり、その物の存在理由を知っておくといいと考えます。
変遷や背景を踏まえてパソコンを使えば、より良く使えると思います。
この記事が参考になれば幸いです。