主記憶装置(メモリ)とは?

用語

主記憶装置(メモリ)は補助記憶装置(ハードディスク等)と補完関係にあります。

PCに装置として内蔵される補助記憶装置(HDDとSSD)について、別の記事で解説しています。
※記事はこちら↓
HDDとSSDの違い:メリットとデメリット

今回の記事では、主記憶装置(メモリ)について解説します。

主記憶装置(メモリ)とは

主記憶装置はCPU(演算/制御装置)から直接アクセスできる記憶装置のことです。
メモリとかメインメモリと呼ばれます。

記憶装置は「コンピューターの5大装置」の一つです。
記憶装置には主記憶装置(メモリ)と補助記憶装置(ハードディスク等)があります。

補助記憶装置の方はCPUと直接アクセスしません。

主記憶装置(メモリ)はデータを一時的に記憶しておく装置です。
電源の供給がなくなると内容が消えてしまうという特徴があります。
この特徴を揮発性と言います。記憶が無くなってしまうという意味ですね。

なのでPCが動いている間に稼働する記憶装置です。
PCがプログラムを実行する際、メインメモリ上にデータの読み込み(記憶)をしなければならない仕組みとなっているので、一時的に記憶して作業するものです。

主記憶装置はコンピュータの頭脳であるCPU(演算/制御装置)のために働きます。

主記憶装置(メモリ)と補助記憶装置(ハードディスク等)の役割分担

一方、補助記憶装置はデータを保管して記憶しておく装置です。
電源の供給がなくなっても内容が消えることはありません。
こちらは不揮発性の記憶装置です。

CPUが処理を行うときは、主記憶装置(メモリ)が補助記憶装置に保管しているプログラムを読み込みます。

補助記憶装置は、プログラムの実行時に、主記憶装置(メモリ)がデータを読み込めるように、いつでも渡せる状態で保管しているというイメージです。

つづいて、CPUが主記憶装置(メモリ)からデータを受け取って処理を行います。

CPUと主記憶装置(メモリ)の作業が済んだら、後に残す必要があるデータは補助記憶装置に保管されます。

このようにして残し保管されたデータが、また次に利用されます。

主記憶装置はCPUが仕事をする作業場にあたります。
コンピュータの作業は、このように主記憶装置で行われます。

それぞれの役割をまとめておきます。

主記憶装置(メモリ)の役割
・CPUと補助記憶装置の仲立ち
・CPUが必要とするデータを補助記憶装置から受け取る
・作業場を提供する
・データを用意してCPUに渡す

補助記憶装置(ハードディスク等)の役割
・データを保管する
・要求されたデータを保管庫から出して主記憶装置に渡す

主記憶装置(メモリ)の仕事ぶりとCPUとの関係

主記憶装置の仕事があるのは、補助記憶装置の仕事能力が遅すぎることがあります。

プログラムを主記憶装置に読み込まなければならない理由は、低速の補助記憶装置からデータを直接取り出して処理していては、CPUの処理速度に比べてあまりにも遅く、処理が滞るからです。

CPUの処理速度に追いつくために、高速な主記憶装置にデータを読み込んでからCPUに渡すことで処理速度を上げているんですね。
このように主記憶装置はCPUと補助記憶装置の間に立ってデータを橋渡ししています。
これは処理の高速化を意図した仕組みになります。

CPUの処理速度が速すぎて、補助記憶装置ではCPUの指示についていけません。
補助記憶装置と主記憶装置の速度差は桁違いであることがイメージできると思います。

ただ、この主記憶装置でもCPUの処理速度に比べたら遅いものです。
そのためさらに、主記憶装置とCPUの速度差を埋める必要があります。
その役割は、CPUに内蔵のキャッシュメモリが担います。

CPUはデータを読み込むとき、まずキャッシュメモリにアクセスします。
目的のデータがキャッシュメモリにあれば、高速なキャッシュメモリからデータを読み込みます。
目的のデータがキャッシュメモリになければ、CPUに比べれば低速な主記憶装置までデータを取得しに行きます。
主記憶装置から取得したデータは、次回以降の処理に利用できるようにキャッシュメモリに保存します。

このようにして処理の高速化を意図した仕組みがつくられているわけです。

主記憶装置とCPUとの関係がイメージできたのではないでしょうか。

まとめ

主記憶装置(メモリ)のざっくり解説のつもりが、CPUにまでひろがりました。

主記憶装置はコンピュータの中で重要な役割を担っています。

処理の高速化のために、CPUと主記憶装置と補助記憶装置があるわけですが、この組み合せ形態はいつまでもつづくものではないと思われます。
技術力とコストの関係により変化していくでしょう。
将来、主記憶装置の技術革新によりデータをそのまま保存できるようになれば、補助記憶装置がなくなったりするかもしれません。

現状での、主記憶装置をはじめとした内部装置の働きを知って、各装置の役割がイメージできるようになると、コンピューターの見え方が変わると思います。

パソコンライフが快適になればいいですね。
この記事が参考になれば幸いです。

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